レッドビーツはブレイク必須の注目野菜

ロシア料理を代表するスープ「ボルシチ」でお馴染みの野菜・レッドビーツ。日本名を「火焔菜(かえんさい)」と呼ぶ鮮やかな赤色が特徴のこの野菜は「奇跡の野菜」とも言われるほど栄養価が高く、世界では注目されている野菜です。

その理由の一つがNO(エヌオー)という一酸化窒素を豊富に含んでいること。NOは血管の筋肉を柔らかくして血流をスムーズにする働きがあると言われ、このことを発見したルイス・イグナロ博士は1998年にノーベル賞を受賞し注目度が高まりました。

その他にもオリゴ糖や食物繊維、強い抗酸化力のあるベタシアニンなど、美容や健康に嬉しい成分に恵まれています。

とはいえ日本ではまだ馴染みが薄いため、店頭ではあまり見かけることがありません。既製品のジュースなど生活に取り入れやすい形で摂取するのがおすすめです。

旬のグリーンピースはお皿の真ん中に

苦手な人も多くお皿の端によけられてしまいがちなグリーンピース。彩りや付け合せなど脇役として添えられることの多い野菜ですが、良質なタンパク質や食物繊維を豊富に含む栄養価に優れた野菜です。

缶詰や冷凍品として一年中出回っていますが、春から初夏にかけて旬を迎える生のグリーンピースは、ほっくりとした食感とほのかな甘みが格別で、缶詰にはない風味や美味しさが楽しめます。

豆はさやから出すと固くなるので、購入する際はできるだけさや入りのものを選び、豆を取り出したらすぐに調理するようにしましょう。

旬の時期はとくに、グリーンピースをたっぷり使った豆ごはんやスープ、炒め物やサラダなど、グリーンピースを主役として楽しめるレシピがオススメです。

春の訪れを告げる菜の花は、ほろ苦さと高い栄養価が魅力

冬から早春にかけて旬を迎える菜の花は、独特のほろ苦さが特徴的な、アブラナ科の緑黄色野菜です。カロテン、ビタミンC、ビタミンB1・B2、葉酸、カルシウム等の栄養素を豊富に含み、特にビタミンCは野菜の中でもトップクラスの含有量を誇ります。

花が咲き始めると味が落ちるので、つぼみが開いていないもの、茎の切り口が瑞々しく色鮮やかな緑色のものを選びましょう。ゆで方のポイントは「つぼみ部分と茎部分で分けて時間差でゆでること」と「ゆですぎないこと」、「ゆであがったら冷水につけてすぐに冷ますこと」。また料理に使う際には、しっかりと水気をしぼってから使うようにしましょう。

定番レシピのおひたしや和え物のほか、天ぷらやお吸い物、パスタや混ぜご飯にと幅広く活用できる食材です。お好みの調理法で取り入れて、食卓に春を呼んでみてはいかがでしょうか?

切り口が可愛いオクラは夏のダイエットや美容に最適

漢字で書くと「秋葵」と表記するオクラは、真夏に黄色いハイビスカスのような美しい花を咲かせる、夏が旬の緑黄色野菜です。カロテンやカルシウム、マグネシウムなどを豊富に含み、独特の粘り成分であるペクチンには整腸作用を促しコレステロールを減らす効果があるといわれています。

サッと塩もみして生で食べたり、ゴマなどと一緒に和え物にするほか、スープやカレーなどに入れて煮込んだり、輪切りにすると可愛い五角形の星型になるので、そうめんやそばの薬味にしても華やかになりオススメです。
このように様々な料理にアレンジできますが、オクラに含まれる食物繊維は水溶性なので、下茹でする際にはサッと短時間にするようにしましょう。

栄養たっぷりのピーマンはお好みの切り方で

ピーマンの旬は6月~9月頃ですが、現在は全国的にハウス栽培されているため、季節を問わず店頭に並んでいます。ピーマンを選ぶ時のコツは、色が濃くてツヤがあり肉厚なものを選びましょう。また軸の切り口がみずみずしくて変色していないものが新鮮な証です。
保存の際は水分がついていると痛みやすいので丁寧に拭き取り、ビニール袋に入れて密封しましょう。1つでも痛んでいると伝線するので傷んだ部分は取り除いて早めに使い切ることが肝要です。
調理の際の切り方にもちょっとしたポイントが。ピーマンの繊維は縦方向に並んでいるため、細胞を壊すように横切りにすると青臭さが立ち、食感は柔らかに。縦切りにすると独特の風味が抑えられ、シャキシャキとした歯ごたえが楽しめます。

ズッキーニは隠れた万能選手

日本でもお馴染みの夏野菜になりつつあるズッキーニ

見た目はきゅうりに、食感や味はナスに似ていますが、かぼちゃの一種であるペポかぼちゃの仲間です。

 

ナトリウム(塩分)を排泄する働きのあるカリウムやビタミンC、カロテン、マグネシウムなどのミネラルをバランスよく含んでいます。

低カロリーで味にクセがないので、定番のラタトゥイユに入れたり、薄くスライスしてサラダにしたり、油と相性がいいので焼いたり素揚げにしたりと、使い勝手のいい食材です。

上手に苦みを和らげてゴーヤパワーを摂取

豊富な栄養素で夏バテ解消にも最適なゴーヤは、病害虫にも強く比較的育てやすいことから、近年では自宅の庭やベランダで栽培する人も増えています。

ゴーヤのツルと葉で直射日光を遮る「緑のカーテン」としても人気です。
育てて良し、食べて良しの優れもののゴーヤですが、独特の苦みが苦手で敬遠してしまっている人も多いのでは。

調理の際に、塩もみする、薄切りにする、下茹でして冷水につけるなどの方法で苦みを軽減させたり、ジュースにして摂取する方法もおすすめ。

甘みのある野菜や果物と合わせれば、苦みも和らぎ飲みやすくなります。

ローズマリーは食べても美味しい記憶のハーブ

イタリア料理によく使われるローズマリーは、バラの仲間のようなネーミングですが、地中海沿岸が原産のシソ科の植物です。

ハーブの中でもとりわけ香りが強いのが特徴で、この香りの成分が集中力や記憶力を高めるため、物忘れの予防にも効果的であると言われています。

肉や魚の臭みを取り除くので料理の香りづけに使用されるほか、消臭剤、入浴剤、アロマオイルなどその活用法はさまざま。日々の生活にも上手に取り入れたいですね。

小さな粒には女性に嬉しい栄養がたっぷり

視覚の健康に良いとされるブルーベリーですが、その理由は青紫色の天然色素であるアントシアニンを豊富に含んでいるため。目の網膜視細胞で光を伝達するロドプシンの再合成を促進する働きがあると言われています。

他にも皮膚や粘膜、髪や爪を健康な状態に保つビタミンAや、抗酸化作用のあるビタミンE、さらには食物繊維も豊富に含み、その含有量は果実の中ではバナナやキウイを抑えてNO.1となっています。

女性に嬉しい栄養がたっぷりなブルーベリーですが、日常的に食するのが難しければジュースやサプリメントで手軽に摂取しても良いでしょう。

モロヘイヤのスープは王様のスープ

エジプト生まれのモロヘイヤは「王様の野菜」という意味で、その昔、重い病気にかかった古代エジプトの王様がモロヘイヤのスープを飲んで回復したという言い伝えがあり、クレオパトラも好んで食べていたと言われています。

青菜の中でもずば抜けた栄養価で、モロヘイヤの特徴でもあるヌメリ成分は、タンパク質の消化を促し、消化器の粘膜を保護する作用があります。他にもカロテン、カリウム、食物繊維も豊富で、カルシウムは100g中260mgと、野菜の中でもトップクラスの含有量です。