排毒作用に有効の食物繊維

近年、環境汚染物質の排出がニュースに取り上げられることが多々あります。一時期、世間で騒がれたダイオキシン。ダイオキシンは脂肪に溶け込みやすく、一度体内に入ると、なかなか分解されず、不妊、ガン、子宮内膜症などの原因になるそうです。

「ダイオキシンの排出に関して、福岡県保健環境研究所の森田邦正氏の研究チームの実験が朗報をもたらしました。ダイオキシンを含む血液中の人体汚染物質3種類の入った試験管に、穀物、根菜、色野菜など、17種類から抽出した食物繊維を入れて汚染物質吸着率を測ったところ、米ヌカの食物繊維が83.3~90.0%、キャベツの食物繊維が44.2~63.0%という、とてもよい数値が出たのです。体内で消化吸収されない食物繊維は、ダイオキシンを吸着して、そのまま体外へと出ていってくれるというわけです」

(周東寛『病気にならない食事法』(講談社、2007年)

つまり、食物繊維には有毒物質一般を体外排出する作用があり、積極的に食べるとよいと言えそうです。