春はメンタルにご用心

「木の芽時(コノメドキ)は精神が安定しにくい」と昔からいわれているのをご存知でしょうか。

木の芽時とは、新芽の出る早春の陽気をさし、寒さと暖かさが交互に繰り返される気温の安定しない時期のことをいいます。

それに加えて日本では、卒業、入学、就職、転勤、引っ越しなど生活環境も大きく変わる時期でもあり、心身ともに大きなストレスを感じ、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

今回はメンタルバランスを整えて、木の芽時を上手に乗り切るコツについてご紹介したいと思います。

メンタルバランスが乱れていませんか!?こんな時は要注意!

木の芽時期を上手に乗り切るコツは「自律神経を整える」ことです。
下記ではその整え方についてコツをご紹介いたします。

自律神経の整えるコツ1:生活リズムを崩さない

生活リズムが崩れているなと感じたら、まず「起きる時間」、「朝・昼・夕の食事時間」、「寝る時間」の3つをなるべく毎日同じ時間になるよう心掛けましょう。この3つの時間を守るだけで自然と整ってきます。

自律神経の整えるコツ2:体温調整を心掛ける

冒頭でもお話しましたが季節の寒暖差は自律神経が乱れる大きな要因です。この季節は天候が不安定ですのでいつもより天気予報をチェックし、こまめに服装で体温調節を心掛けましょう。

特に冷えは血流を悪くし、それが原因で疲労感やだるさへとつながっていきます。そんな時には首の周りをホットタオルで温めるのがおすすめです。首には太い血管が通っているため、早くカラダが温まるといわれます。

自律神経の整えるコツ3:幸せホルモン「セロトニン」を作る食べ物を摂る

気持ちをリラックスさせ幸福感を与えるホルモンに「セロトニン」があります。セロトニンを作るためにはトリプトファンという栄養素が必要です。

トリプトファンはヒトのカラダでは作り出せないため、食品から摂取しなくてはなりません。トリプトファンが多く含まれている食品には、牛乳やチーズなどの乳製品、味噌や豆腐などの大豆製品、バナナ、卵などがおすすめです。

併せて、ビタミンB6も一緒に摂ることで生産効率がUPします。ビタミンB6は、カツオ、マグロ、レバー、肉、バナナなどに多く含まれています。

自律神経の整えるコツ4:ゆったり夜を過ごす

自律神経が乱れると、睡眠がうまく取れなくなります。心地よい睡眠を得るには、帰宅後の夜の過ごし方がポイントとなります。

まず、ゆっくりお風呂に入り体温を上げましょう。血行が良くなると代謝も良くなり、溜まっていた疲労物質が排出されやすくなります。また入浴後には体温が徐々に下がってこの体温変化がスムーズな睡眠導入へとつながります。

さらに寝る1時間前にはパソコンやスマホ、照明を控えましょう。これらから発生するブルーライトは視神経を刺激して、興奮状態にしてしまいます。

ちなみに朝、目覚めたらすぐに太陽の光を浴びるようにしましょう。こうすると睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌が抑制され、幸せホルモン「セロトニン」の分泌が始まるといわれています。

自律神経の整えるコツ5:規則的なリズム運動をする

規則的なリズム運動は「セロトニン」の分泌を促すといわれます。原理は泣いている赤ちゃんの背中をさすったり、軽くポンポンポンとたたくと安心して泣き止むのと同じとのこと。

例えば、リズミカルに腕を振りながらウォーキングやスクワットするなどがおすすめです。軽い運動でよいので、簡単な運動から始め、1日30分、週2~3回を目標にやってみましょう。

ミリオン管理栄養士 大森貴舟