日本人の4割が抱える、深刻な問題「睡眠負債」について

健康的な睡眠には、7~8時間が必要だと言われています。
特に、日本人の睡眠時間は先進諸国でダントツ最下位という調査報告があります。

充分な睡眠がとれないと、疲労が蓄積され、肉体的にも精神的にも大きな負担となります。

ベッド

まず、集中力や認知機能、運動機能がどんどん落ちていきます。

長時間労働者が、めまいや動悸、うつ病などの体やメンタルの不調を発症するのも、こういったことが原因になることが少なくありません。

慢性的な睡眠不足と働き過ぎによって疲れが蓄積しているところに、何らかの大きな事態が起こることで
ギリギリのレベルで働いていた身体の機能が、正常なバランスを保てなくなってしまうのです。

睡眠不足が長期化すると、一晩眠っただけでは取り戻すことのできない問題を、心身に引き起こすことにもなります。

◆例えば、下記の様なリスクがあります。
・高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病を引き起こしやすい。
・免疫力低下により、がんや感染症になりやすくなる。
・脳機能の低下により、記憶力・判断力・問題解決力能力などが低下する。
・精神不安定になり、うつ病などの精神疾患を発症する。
・内蔵の働きが悪くなる。
・肌が荒れる。
・老化促進。

人間は、機械ではありませんのでハードな仕事をして身体が緊張している直後に、すぐ眠ることは不可能です。
もし、即倒れ込むように寝てしまうような場合は、睡眠負債がかなり溜まっている状態にあります。

仕事の後には精神的・肉体的緊張を緩めるためのスローダウンの時間が必要です。
そのスローダウンの時間を兼ねて、私たちは帰宅後、家族と団らんをしながら食事をしたり、入浴したりするのです。

睡眠不足が5日間続くだけで、不安や抑うつが強くなることも確かめられています。

どんより

 

さらに、「慢性的な睡眠不足は、高血圧・糖尿病・メタボなどの生活習慣病や、脳卒中・心筋梗塞・免疫力の低下などのリスクを増大させる。」
これらのことも、いくつもの研究で明らかになっている事実です。

マイクロソフト社の創業者で、億万長者の『ビル・ゲイツ』は、
7時間睡眠にこだわっていて、クリエイティブなマインドを働かせるには7時間睡眠がマストだといいます。

また、数々のミリオンセラーを記録し、世界に大旋風を巻き起こしたシンガー『マライア・キャリー』は、
寝室に20個の加湿器を置き、自分がイメージする通りに歌うには、15時間睡眠が必要だと語っています。

このように、世界のトップリーダーや海外セレブたちは、睡眠をとても大切にしていると言えます。

◆健康的な眠りの為には、下記の様なことが必要です。
○睡眠促進ホルモンとも呼ばれるメラトニン分泌のため、夜は部屋を暗くする
○朝は日の光を浴びて体内時計リセットする
○規則正しい食生活で、からだのリズムを整える
○笑いのある生活でリラックスをし、免疫力を高める

要は、地球本来のリズムに合った規則正しい生活が、眠りの質を高める生活ということです。

規則正しい生活習慣によって、体内時計が整えられる。そして、体内時計にコントロールされて自律神経がバランス良く活動することで、しっかりとホルモンが分泌され、より良い睡眠を取ることができるのです。

 

軽快な朝

かつて、「24時間戦えますか。」といったCMが流れている時代がありました。
だがしかし、時代は進化しているのです。

効率的な仕事や家事、クリエイティブな発想には、良質な睡眠が必要と言えましょう。
現代の日本人は、企業や社会全体で睡眠についての考え方を改める時代に、突入しているのではないでしょうか。